ドラマは一瞬で終わる。アニメの聖地巡礼経済はずっと長持ちする

「聖地巡礼」という言葉は最近できた日本語の造語ですが、もっと古くには「フィルム・ツーリズム」という言葉がありました。

つまり映画で出てきた舞台を回る旅行の意味で、著名な例だと「ゴッド・ファーザー」に出てくるシチリア島なんかがその代表例でしょう。

 

▲シチリア島にあるコルレオーネのお屋敷「スキアーヴィ城」には、今でも観光客が訪れる/出典:ゴッドファーザーⅢ

 

ゴッド・ファーザーは1972年の映画で、上映から50年になろうとしていますが、未だに観光客がフィルムツーリズムとして訪れるそうです。

 

 

鉄道ファンとしても、フィルム・ツーリズムは馴染み深いものになりつつあります。

特にアニメーションに登場する舞台は鉄道が出てくることが多く、昔のアニメと異なり精密な描写で実際の場所そのままに描かれることが多いことから、必然的にフィルムツーリズムの対象となりやすいのでしょう。

 

例えば千と千尋の神隠しの「台湾・九份」や、鬼滅の刃に登場する福島県の旅館「大川荘」、けいおん!の「豊郷小学校旧校舎群」や、五等分の花嫁に登場する太田川のイオンなど……

大阪では、「ジョゼと虎と魚たち」で大阪メトロがタイアップするなどの例も見られます。

 

 

日本のドラマは収録の関係上関東圏であることが多く、代わり映えしない風景であることも一因なのか、聖地巡礼が行われる様子はあまり見られません。

(それでも、例えば三年B組金八先生の荒川土手だとか、男はつらいよの柴又界隈だとかあるにはあるのですが…)

 

 

国内

日本の映像作品の興行収入上位は、ほとんどがアニメコンテンツです。

そもそもヒットする作品数からして異なります。

・鬼滅の刃 無限列車編
・千と千尋の神隠し
・君の名は。
・もののけ姫
・ハウルの動く城
・踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!
・崖の上のポニョ
・天気の子
・風立ちぬ
・南極物語

ご覧のように、アニメでない映画は僅か2作品。

南極物語に至っては1983年の映画で、アニメ以外で40年前の映画作品を超えているのが「踊る大捜査線」のみとなっています。

 

 

アメリカ

アメリカで公開された映画でも、この流れは同様です。

1 ポケットモンスター ミュウツーの逆襲  1999年
2 ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕  2000年
3 ドラゴンボール超 ブロリー  2019年
4 遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 光のピラミッド 2004年
5 借りぐらしのアリエッティ  2012年
6 ポケットモンスター 結晶塔の帝王 ENTEI2001年
7 崖の上のポニョ 2009年
8 千と千尋の神隠し  2002年
9 僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング  2020年
10 子猫物語 1989年

こちらでも、アニメ作品でないコンテンツは、ドラゴンボールと子猫物語のみ。

しかもドラゴンボールは漫画・アニメ作品の実写化ですから、実質的に上位9作品がアニメ関係です。

 

 

全世界

1 君の名は。
2 千と千尋の神隠し
3 ハウルの動く城
4 崖の上のポニョ
5 天気の子
6 STAND BY ME ドラえもん
7 もののけ姫
8 劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲
9 踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ! 
10 借りぐらしのアリエッティ

全世界ランキング。こちらもアニメでない作品は「踊る大捜査線」のみです。

 

 

参考文献

株式会社日本政策投資銀行『コンテンツと地域活性化

 

 

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