秋月辰一郎氏は何故原爆症から患者を救えたのか?

出典:長崎・ヒバクシャ医療国際協力会 1)

秋月辰一郎氏。

長崎に原子爆弾が落とされた際、爆心地から1.4km離れた長崎聖フランシスコ病院で医師(院長)をされていた方です。

爆心地から1.4kmということもあり被爆者がおしよせるのですが、秋月院長が指示した内容は

玄米と味噌と塩で「塩辛い玄米のおにぎり」と「塩辛いカボチャの味噌汁」を作り、同病院の職員・患者たちに毎日毎食与える

ということでした。

そして、それらを実践した患者、および救護にあたった職員も含めて、何十年も原爆症が出てこなかったというエピソードがあります。

現代医学でも原爆症を治すのは難しいのに、何故秋月医師はそれを知っていたのか、漫画「仁」の南方先生のように未来から来た人物なのか…?と、ちょっとオカルトっぽいところまで考えるようになりました。

 

どういうロジック?

 

驚くべきことに、この療法は現代の観点から見ても科学的に正しいのだそうです。そのロジックはこう。

・玄米には「フィチン酸」が含まれている
・味噌や納豆などの大豆発酵食品にも「ジピコリン酸」が含まれている
・それらフィチン酸・ジビコリン酸は、放射性物質を体外に排泄させる効果がある

 

また、広島大学の渡邊敦光教授によると、味噌は細胞の生まれ変わりを早くさせて新陳代謝をアップさせる効能があるそうです。

これらが重なり、残留放射能を早く排出できたのではないか…とする説があります。

 

 

秋月医師は自著の「死の同心円」で

私は石塚左玄氏の桜沢式栄養学を学び、 自分なりに工夫して食用医学をつくり、みずから秋月式栄養論と名づけた。この考え方に立てば、食塩のナトリウムイオンは造血細胞に賦活力を与えるが、砂糖は造血細胞に対する毒素である。同じ野菜でも、カボチャはいいが、ナスはよくないということになる

と書かれています。

つまり東洋医学的な栄養学が先にあり、秋月医師はそれをベースに今回の放射能排出法を編み出していた…とのこと。

いやでも、先程の「仁」でもマイナーな先例を引用して当時の人に解説する話はありましたし、もしかすると…

 

 

参考文献

1)  長崎・ヒバクシャ医療国際協力会「第1回永井隆平和記念・長崎賞 受賞者プロフィール

「死の同心円―長崎被爆医師の記録 」秋月辰一郎、1972年

神州一味噌「味噌博士・渡邊敦光先生に聞く!味噌が放射線の害を防ぐってホント!?

原爆が落とされ、次々と人が亡くなっていく中で、みそ汁を飲み続けた人たちが、後遺症も残らず全員助かったという事実。」、夏目力、2016年5月8日

プロフィール

執筆者:207

鉄道Webサイト運営17年目。
現在Osaka-Subway.comを含む4サイトと付随する動画媒体を運営中。

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