ゲオの稼ぎ頭となった「セカンドストリート」、なんと元「はなまるうどん」の企業だった

最近良く見る「セカンドストリート

あれ、実はレンタルDVDの「ゲオ」がやっているってご存知でしたか?

ゲオは全国1,089店舗ありますが、セカンドストリートは国内803店舗とゲオ本体へ肉薄する勢いで広がってきています。

 

第二の主力

決算を読み取ると、ゲオHD全体の売上高が3773億円の中で、内訳は以下の通り。

リユース系(セカンドストリート)…売上高1308億3900万円、前年比117.2%
新品販売(ゲーム等)…売上高1194億6700万円、前年比114.1%
リユース系(メディア系、Geo mobile等)…売上高688億100万円、前年比121.2%
レンタル(GEO)…売上高369億1700万円、前年比85.9%

リユース系(服や携帯電話など全て込み)で比較すると、ゲオHDの売上高が2000億円近くなのに対し、2位のブックオフコーポレーションが900億円と倍の差があります。

これまでのゲオといえばレンタルDVDのイメージでしたが、もはや現在の主力事業はセカンドストリート・GEOmobileのツートップなんです。

 

 

メルカリがあるのに何故?

昨今、メルカリという最強のフリマアプリがありますよね。

セカンドストリートを介すると必ず自分の取り分が下がってしまうのに、何故ここまで勢いを広げたのでしょうか。

個人的にここが一番不思議だったので、セカンドストリートを愛用している人へそれとなく聞いてみると、以下の返事が帰ってきました。

まず、メルカリは出品が手間。サイズやハンガーにかけて写真を1つ1つ撮るのは大変。

最近の服はGUもそうだけど、ファストファッション気味な傾向があってずっと着ない。4-5回着て売るというパターンもある。
それぐらい服の回転が早いなら、多少安くても店舗へ一括買取してもらうほうが手間もかからなくていい。

次に、買う側としてもセカストは仕入れ・陳列のセンスが良い。

買取担当者のセンスがいいのか回転が早いからか、他の買取店舗よりも良い服が多い。
他店の方が安かったりするけど、一昔前のおばさんが着るような服ばかりで「安かろう悪かろう」が多い。
服は素材感が大事なので、実際に手にとって見れるという安心感もあるかな。

 

セカストの衣料が強いというのは、Yahoo!ニュース(下記参考文献参照)でも報じられていました。

事業本部にアパレル系出身者を多く揃え、店舗スタッフも感度の高い方が多いのだそうです。

 

元「はなまるうどん」

現在でこそゲオの一員となったセカンドストリートですが、元々は香川県の独立系企業「フォー・ユー」が運営していたブランドで、なんと「はなまるうどん」を立ち上げた企業でもあります。

1996年に総合リサイクル店「2nd STREET」をオープンさせ、次いで2001年に株式会社エイジェンスと共同で立ち上げたのが「はなまるうどん」でした。

厳密には、フォー・ユーの100%子会社「株式会社ジャンクション」との共同創業になります。

しかしながら「はなまるうどん」事業は最終的に赤字となってうまくいかず、2004年に吉野家へ売却しました。

売却後もフォー・ユー本体の経営危機は続きましたが、紆余曲折を経て2006年に出資を発表したのが「ゲオ」でした。

レンタルDVD市場の先細りを睨み、中古買取・販売業のバリエーション展開を考えていたゲオにとっても、非常に相性の良い資本提携だったのでしょう。

2013年には完全にゲオへ吸収合併されましたが、「セカンドストリート」の名前は今でも残っています。

 

関連リンク

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参考文献

ゲオホールディングス「2023年3月期 決算説明資料

Yahoo!ニュース「WWD『業界最大手セカンドストリート 専門性の高さ武器に、国内1000店舗の“セカスト王国”へ【リセール特集】』

プロフィール

執筆者:207

鉄道Webサイト運営17年目。
現在Osaka-Subway.comを含む4サイトと付随する動画媒体を運営中。

鉄道サイト運営のノウハウから、サイトとは全く関連性がない
ようなことまであれこれ書いていきます。

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