古来から人々の経験則や教訓を背景に、風刺を含んで後世に伝えられる「ことわざ」というものがあります。
この「ことわざ」を盲信しすぎて思考停止してる人をよく見かけます。
それ…ほんまか?
例えば、「火のないところに煙は立たない」ということわざ。
これは「まったく根拠のない所にうわさは立たない」という意味で、元々は英語の「There is no smoke without fire.」というワードが、幕末~明治頃に日本へやってきました。
このことわざを見ると結構みんな押し黙ってしまいがちですが、ことわざを使われるとその時点で思考停止する人が結構いるように見えます。
「火のないところに煙は立たない」
「それ…ほんまか? 火のないところに放火する人は計算に入れてるか?」
と、疑うことが大事です。
しかし、それでもうだうだ言う人がいたなら
根がなくとも花は咲く
と、同じことわざで返してやりましょう。
フェイクの検証は高い
「火のないところに煙は立たぬ」って一方的に根も葉もない噂を流そうとする側に都合良すぎる理屈でビビる
— うさぐむ (@endroll_nk) May 24, 2024
嘘を検証するのは、コストがかかります。
火のないところに煙を立たせたり、放火したりする人が、最近でこそ可視化されるようになってきましたが、古い時代ではまだ見えない存在でした。
冒頭で「ことわざは経験則から出来た」と書きましたが、情報の検証が難しかった古代では、火のないところに煙を立たせる人の犠牲になった人がたくさんいた上で成立したものでしょう。
いわば「生存バイアス」です。
火のないところに煙を立たせ放火した著名な事例としては、鈴木商店への焼き討ち事件があるでしょうか。
これは朝日新聞が、全くの無実である鈴木商店のデマ(コメを買い占めている)を流して民衆を扇動し、焼き討ちさせたというものです。
酒は百薬の長
有名なこの言葉、元は古代中国の漢書に掲載されているものです。
これに関して王莽(おうもう)という王が、塩、酒、鉄は儲けることが出来る。なので国家の専売にしようとした際に発した
「塩は食肴の将、酒は百薬の長、嘉会の好、鉄は田農の本」
という発言が語源で、塩や鉄などが時代を経てなくなり、「酒は百薬の長」だけが残ったものです。
ことわざで停止する人
まとめると、
・ことわざを言われると思考停止し
・嘘を検証するコストを嫌い
・人を性善説で見ている
が、ことわざを盲信する代表例と言えそうです。
これを書こうと思ったきっかけ
今現在、新垣結衣さんがインターネットの著名アカウントに噂を流されたことをうけ、
「火のないところに煙が立っているようですが、いま騒がれ噂されている件に事実はひとつもありません。心配してくださっている皆様、ご心配なく」
という声明を発表しています。
これを見て、今回この記事を書きました。
ことわざを使われて思考が止まってる人は、もう少し自らをアップデートすべきではないでしょうか。
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