愛煙家の人にとってはめちゃくちゃ負担が大きいたばこ税。
鉄道とは全然関係ないように見えるこの税金ですが、実は国鉄の債務返済の財源として充てがわれていることをご存知でしょうか。
私はそれを聞いて以来、喫煙者の頭上に「JNRマーク」がおぼろげに浮かぶようになりました。
残債は?
国鉄が1987年4月に分割民営化された時点での旧国鉄の債務は約37兆1千億。その内14兆5千億円をJRが、残りの22兆7千億円は国が処理することに。しかしバブル経済崩壊で国の債務処理は進まず、利子が重なり1997年4月の時点で28兆1千億円に膨張。国有林野事業特別会計の負債3兆8千億と合わせて、どう財源を確保し債務処理をしていくのか1997年7月頃より、大論争となり、政府(当時は自民党単独政権)の迷走が約1年間続くことになったのです。
出典:杉並区議会議員 川原口ひろゆき「たばこ特別税ってご存知ですか?」
485系や583系といった数々の名車も、たばこ税によって実質的に負担してることになるのかもしれません。
1997年時点で22兆7000億円あった債務は、金利負担のせいで何もしてないのに28兆円に増大。
1998年に成立した旧国鉄債務処理法により、たばこ1本あたり1円のたばこ税増税を行いました。国鉄債務以外に、国有林野事業の債務処理にも用いられています。
このおかげか、2019年度末には16兆2628億円まで削減されています。
…ちなみに、国鉄は沖縄県に路線網がなく県民には何の恩恵もないのに「たばこ税で国鉄債務を負担する義理はない!」という至極当然な指摘もあったようです。
関連リンク
参考文献
財務省「国鉄清算事業団の長期債務残高はどのくらい残っていますか」
文春オンライン「《たばこ“また”増税》いつまで値上がりするの?このお金はどこに消えるの?愛煙家が元担当者に聞いてみた。」
コメントを残す