この手の言説を見る度「何時間も列車閉じ込めなんてせず、必ず最寄り駅まで運行して乗客を下ろす手配を取ればいいのにな」といつも思います
京成で熱中症になった事例など命の危険もあるのに「そのままそこで何時間も待て、終わりはわからない」というのは納得できないのではないかと https://t.co/4CifMghFd4— Osaka-Subway.com/鉄道プレス (@OsakaSubwaycom) August 27, 2022
頻発する列車閉じ込め、そして近年増えてきているドアコック操作。
この話の度に毎度「三河島事故(後述)」が持ち出されますが、鉄道趣味者や考察をしている人の中でもあまり見解的な一致を見ていません。
三河島事故
1962年に起こった多重衝突事故。脱線して止まった貨物列車に別の列車が衝突。更に別の電車が衝突し、下車して移動中だった乗客を多数撥ねた事件です。
事件の詳細はWikipediaに書いているので省略しますが、この事件を教訓に整備されたのが防護無線装置とATS
京成での事案
京成
真夏に何時間も閉じ込めたということで、熱中症になった7名が搬送されました。
熱中症は怖いもので、兵庫県立龍野高校の
JR西日本での事案
新快速
高槻~山崎間で5時間もの閉じ込めが発生。
スーパーはくと11号の事件
2002年11月6日19時10分頃、中学生が線路へ侵入し遊んでいたところ、新快速に撥ねられて重傷。19時43分に救助すべく消防隊員が線路内に入ったところ、連絡ミスから後続の特急スーパーはくと11号に撥ねられて死亡した事件があります。
防護無線
三河島事故では、
勝手に降りた乗客が対向車両にはねられたという事件でした。しかしこれは昭和の戦後のこと。今は安全のために防護無線が開発され、福知山線の事故でも活用されています。
当時とは保安状況もまるで違うのに、一概に「三河島事故」を持ち出すのはフェアではありません。
以上から、当サイトではこう考えます。
一部ではそのような取扱いに変更した鉄道会社も出てきていますが、国交省ももっとそのあたり指導した方が良いと思いますね。 https://t.co/6cXfmfp5tJ
— A急行 (@kh_liner5000) August 27, 2022
最もベストなのは、障害が発生しようとも当該列車以外は迅速に最寄り駅まで移動させ、速やかに乗客を下ろすシステムを作ることです。
地下鉄では既にこのシステムが採用されており、乗客を線路内へ出すこともなく安全に開放させることが可能です。
ただし現実的にこのプランは難しく、地下鉄のように短距離に複数の駅があるならまだしも、近郊区間のような
受忍限度を考えるべきでしょう。
受忍限度とは。社会通念上「この程度までは我慢すべき」という思われる範囲のことです。
電車の閉じ込めでの訴訟は前例がなさそうですが、
先のJR西日本の5時間はやりすぎで論外です。5時間もトイレへ行けない場所へ閉じ込めるのは生理的に無理があります。
5時間経って結局山崎駅まで移送するなら、もっと早く出来るはず。それをしないのは怠慢でないとすればシステムに問題がある他
再開時間
ドアコックを操作されるのは「いつ終わるかわからない」という信用のなさでしょう。「必ず1時間程度で終わる」という信用があれば、こういった事例も減っていくのではないでしょうか(なくなるとは言いませんが)
参考文献
失敗百選 ~JR東海道線で救急隊員轢死(2002)~
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